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シンガポールの中国語(華語)の特徴を名詞、文法、発音に分けて解説

シンガポールの中国語(華語)の特徴を名詞、文法、発音に分けて解説

シンガポールの中国語(華語)の特徴を名詞、文法、発音に分けて解説

 

どうも〜、中国語学習歴9年目のゴダです。

 

ここではシンガポール人がしゃべる中国語を紹介しています。

 

シンガポールの中国語は台湾人や中国人にも通じます。

 

ただ、一部の名詞、文法、発音が微妙に違うんですよね。

 

特徴的な違いが多くて、「へぇ」ってなるものばかりです。笑

 

なお、日本にはシンガポールの中国語に関する情報があまりありません。

 

この記事が皆さんの参考になることを願っております。

 

※当記事はちょっと中国語をかじったことのある人の方が理解しやすいです。

 

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シンガポールの中国語 = 華人の共通語

シンガポールは多民族国家です。

 

華人(中華系)、マレー人、インド人などが暮らしています。

 

なかでも華人は総人口の74.1%、約279.4万人と言われています。(2010年調べ)

 

しかし、華人の先祖の出身地はバラバラです。

 

先祖は主に広東省、福建省、海南省出身で、今いる子孫は先祖の言語をしゃべります。

 

(つまり、出身によって広東語、福建語、海南語など違う言葉をしゃべる。)

 

だから広東系と福建系では互いにコミュニケーションがとれないんですよね。

 

そこで便利なのが英語や標準中国語です。

 

標準中国語は華人の共通語としてシンガポールで広く話されています。

 

※標準中国語は「マンダリン」「普通話」「中文」「華語」「漢語」などとも呼ばれています。

 

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シンガポールの中国語。文字は中国の簡体字を採用。

シンガポールの中国語は中国と同じ簡体字で表記されます。

 

台湾や香港は繁体字という伝統的な画数の多い漢字を使うので、見た目はかなり異なります。

 

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シンガポールの中国語の特徴【名詞編】

シンガポールで使われる一部の中国語名詞は特殊です。

 

シンガポールのみで使われる名詞もあれば、台湾と共通の名詞も、中国と共通の名詞もあります。

 

数が多いので全てを紹介することはできませんが、ここではその一部を紹介していきます。

 

シンガポールのみで使われる名詞

名詞解説
紅毛丹ランブータン。果物。英語由来。
奎籠海上に建設した魚釣り用の足場。閩南語由来。
甘榜マレー人の村落。マレー語由来。
沙爹サテ。マレーシアの食べ物。
清湯スープ。
固本車を駐車する際のチケット。英語の「クーポン」からきている。
組屋シンガポールの公共住宅。
擁車證車を買うことができる権利。
保健儲蓄シンガポール政府が規定した保険用語。
周末用車シンガポールの車所有権に関する名詞。
財路シンガポールの銀行における支払いシステム。
巴刹バザール。市場。
民衆俱樂部/聯絡所コミュニティセンター。市民が休憩する場所。
叻沙ラクサ。マレーシア・シンガポール料理の一種。
垃圾蟲ゴミをポイ捨てした人のこと。
排屋テラスハウス。長屋。

 

台湾と共通の中国語名詞

シンガポール(台湾共通)中国日本語訳
馬鈴薯土豆じゃがいも
腳踏車自行车自転車
即溶三合一咖啡速溶一加二咖啡インスタントコーヒーミックス

 

中国と共通の中国語名詞

シンガポール(中国共通)台湾日本語訳
互联网網際網路インターネット
硬盘硬碟ハードディスク

 

香港と共通の中国語名詞

シンガポール(香港共通)台湾中国日本語訳
地下鐵/地鐵地鐵地铁地下鉄
的士計程車出租车タクシー

 

シンガポール特有の中国語名詞はまだまだあります。

 

当記事の一番下に中国語の資料のリンクを貼っておきました。

 

興味がある方はぜひご一読くださいね。

 

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シンガポールの中国語の特徴【文法編】

シンガポールの中国語は主に、古文、中国の地方言語(広東語、福建語など)、英語の影響を受けています。

 

シンガポールの中国語文法①:時間

シンガポールでは「字」は「5分間」または「5分」を意味します。

 

シンガポールの中国語台湾の中国語日本語
一個字五分鐘五分間
兩個字十分鐘十分間
三個字十五分鐘十五分間
九個字四十五分鐘四十五分間

 

また、7:45pmは “七點九個字” または “七點九” と言うようです。

 

(標準中国語では “七點四十五分” となります。)

 

なお、この表現は古文、閩南語(福建語)、広東語から来ていると言われています。

 

シンガポールの中国語文法②:曜日

シンガポールでは「拜」で曜日を表します。

 

シンガポールの中国語台湾の中国語日本語
拜一星期一/禮拜一月曜日
拜二星期二/禮拜二火曜日
拜三星期三/禮拜三水曜日
禮拜/禮拜天星期日/禮拜日

星期天/禮拜天

日曜日

 

また、一週間は “一個禮拜” となります。(これは台湾も同じ)

 

この「拜」は閩南語(福建語)から来ているようです。

 

シンガポールの中国語文法③:数字の数え方

一から千の位までは台湾や中国と同じですが、万の位から数え方が変わります。

 

シンガポールの中国語台湾の中国語日本語
十千一萬一万
百千一十萬十万

 

英語のTen Thousand(10,000)、Hundred Thousand(100,000)のように、1000の位ずつ区切って読みます。

 

あきらかに英語の影響を受けており、シンガポールならではの面白い中国語と言えるでしょう。

 

※百万以上はどう読むのか、資料を見つけることができませんでした。調査中です。

 

シンガポールの中国語文法④:「先」の位置

「先」は “先に” という意味の副詞です。

 

通常は主語と動詞の間に置きます。

 

你先吃。(あなた先に食べて)

※你:あなた/吃:食べる

 

しかしシンガポールでは「先」を語尾に置きます。

 

你吃先。(あなた先に食べて)

※你:あなた/吃:食べる

 

これは広東語の影響を受けていると言われています。

 

また、マレーシアの華人もこのような語順で「先」を使うそうです。

 

シンガポールの中国語文法⑤:啊

シンガポールの「啊」(鼻音つきの“a”の発音)は、 “是的”(そうですよ)の意味で使われます。

 

シンガポールの中国語文法⑥:了

動作の完了や語気助詞として使われる「了」。

 

中国語を勉強したことある人は絶対に知っている語です。

 

そしてなんと、シンガポール人は「了」を「liǎo/ㄌㄧㄠˇ」と読むんです!

 

台湾や中国では「le」と軽声で読むので、そのギャップに一瞬戸惑ってしまいますよね。

 

これはどうやら閩南語(福建語)の発音からきているみたいですよ。

 

シンガポールの中国語文法⑥:名詞が形容詞として使われる

例えば、「興趣(興味)」「營養(栄養)」「禮貌(マナー)」などは、台湾や中国では名詞扱いです。

 

台湾や中国で「興味がある」「栄養がある」「マナーがある」と言うときは、前に「有」を置く必要があります。

 

  • “很興趣”
  • “很營養”
  • “很禮貌”

 

ただ、シンガポールではこれらの語を形容詞的に使うことができます。

 

つまり、前に「有」を置く必要がないということです。

 

  • “很興趣
  • “很營養
  • “很禮貌

 

これで「興味がある」「栄養がある」「マナーがある」という意味を表すことができます。

 

シンガポールの中国語文法⑥:「一下」と「動詞の重ね形」の併用

まず最初に「一下」と「動詞の重ね形」の意味を確認しておきましょう。

 

一下・・・動詞の後に置き「ちょっと」の意味を表す。

動詞の重ね形・・・動詞を二回言うことで「ちょっと」の意味を表す。

 

通常、「一下」と「動詞の重ね形」は一つの文の中で併用することができません。

 

しかしシンガポールでは併用することがあります。

 

<例>

  • 讓我想想一下。(ちょっと私に考えさせてください)
  • 我們討論討論一下。(私たちはちょっと話し合いましょう)
  • 大家研究研究一下。(みんなちょっと研究しましょう)

 

これは台湾や中国では見られない用法であり、とてもユニークな文法です。

 

シンガポールの中国語文法⑦:「被」をよく使う

「被」は「〜された」という受け身を表す言葉です。

 

台湾ではよっぽど受け身を強調したい場合でない限り「被」を使うことはありません。

 

しかしシンガポールでは「被」を頻繁に使うことができます。

 

シンガポール → 馬路修好了。(道路が整備された)

台湾・中国 → 馬路修好了。(道路が整備された)

 

シンガポールの中国語文法⑧:目的語をとれない動詞で目的語がとれる

中国語では「進歩」は目的語をとることができない動詞です。

 

ただし、シンガポールでは「進歩」の後ろに目的語をとって、「〜を進歩させる」とすることができます。

 

シンガポール → 我要進步我的華語。(私は中国語を進歩させる)

台湾 → 我要讓我的華語進步。(同上)

 

これは英語の「improve」の影響を受けていると言われています。

 

(英語の「improve」は目的語をとることができる。)

 

シンガポールの中国語文法⑨:量詞

シンガポールは量詞の用法も異なります。

 

シンガポール台湾、中国備考
一粒蛋一個蛋閩南語(福建語)の影響
一間學校一所學校

広東語および閩南語(福建語)の影響

 

「一粒蛋」とは、つまり「一粒のたまご」という意味です。

 

台湾では「粒」は本当に小さなものを数える時にしか使いません。

 

やや違和感が残りますが、シンガポールに行った際は聞き間違えないようにしたいですね。

 

※「粒」はリンゴやスイカにも使えるようです。

 

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シンガポールの中国語の特徴【発音編】

シンガポールの中国語の発音は4つのトーンと軽音からなります。

 

兒化音と軽音が少なく、台湾を含む中国南部の中国語に似た発音となります。

 

シンガポールの発音特徴①:ㄓㄔㄕ (zhi chi shi)

「ㄓㄔㄕ (zhi chi shi) 」は「ㄗㄘㄙ (zi ci si)」となります。

 

只是 zhi3 shi4/ㄓˇ ㄕˋ → zi3 si4/ㄗˇ ㄙˋ

 

※「ㄗㄘㄙ (zi ci si)」は「ㄗㄘㄙ (zi ci si)」のままです。笑

 

シンガポールの発音特徴②:ㄩ (yu)

「ㄩ (yu) 」は「ㄧ(i)」となります。

 

元 yuan2/ㄩㄢˊ → 言 yan2/ㄧㄢˊ

 

シンガポールの発音特徴③:ㄖ (r)

「ㄖ (r) 」は「ㄌ(l)」となります。

 

熱 re4/ㄖㄜˋ → 樂 le4/ㄌㄜˋ

 

シンガポールの発音特徴④:ㄣ (en)

「ㄣ (en) 」は「ㄥ(eng)」となります。

 

金 jin1/ㄐㄧㄣ → 京 jing1/ㄐㄧㄥ

 

シンガポールの発音特徴⑤:ㄦ (er)

「ㄦ (er) 」は「ㄜ(e)」となります。

 

兒 er2/ㄦˊ → 蛾 e2/ㄜˊ

 

シンガポールの発音特徴⑥:声調の違い

台湾や中国とトーンが異なることがあります。

 

台湾のトーンシンガポールのトーン
吃飯 chi1 fan4ˋ /ㄔ ㄈㄢˋci4 fan4/ㄘˋ ㄈㄢˋ
屋子 wu1 zi/ㄨ ㄗ˙wu4 zi/ㄨˋ ㄗ˙

 

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最後に:シンガポールで中国語を勉強するのはアリ?

シンガポールは中華系住民が74.1%を占めており、多くの国民が中国語を話します。

 

また、シンガポールには中国語学校があり、中国語留学をすることもできます。

 

ただ、上記のとおり、シンガポールの中国語はややユニークです。

 

また、シンガポール人は英語が上手なため、彼らと話すときについつい英語に頼っちゃう人もいるでしょう。

 

というわけで、中国語留学目的でシンガポールに行くのはあまりオススメできません。

 

中国語が勉強したいなら、やはり台湾か中国がいいでしょう。

 

(ただし、中国も台湾もなまりはある。将来的にどこの人と働くかを考えながら留学地を決めたい。)

 

参考記事:シンガポールの華僑(華人)ってどんな人たち?歴史、割合、文化など

参考資料:中国語版Wikipedia

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