どうも〜、ゴダ(@oogoda1)です。
国名には漢字の略称がありますよね。
アメリカなら「米」、フランスなら「仏」とかそんな感じです。
で、実はシンガポールには「星」という略称があります。
日本人の感覚だと「シンガポール」から「星」はなかなか連想できませんよね。
だからちょっと不思議な感じがするのですが、この略称にはワケがあるんです。
というわけで今回は、シンガポールの略称が「星」である理由を解説していきます。
シンガポールを「星」と略す理由
シンガポールの略称は「星」が用いられます。
これはシンガポールの中国語名が「星加坡」だったことに起因します。
「星加坡」の中国語の読み方は、ズバリ「xīng jiā pō(シンジャーポー)」です。
つまり「星加坡」は「Singapore」の発音からつけた国名というワケです。
そして、日本人が「星加坡」の「星」を略称として採用したというワケです。
現在の中国語ではシンガポールを「新加坡」と書く
シンガポールはもともとマレーシア14州のうちの1州でした。
その頃は「Singapore」を音訳して「星加坡」「星州」「星島」などと呼んでいました。
しかし、シンガポールは1965年の独立の際、漢字表記を「新加坡」に改めます。
漢字表記を「新加坡」に改めたはっきりとした理由は分かっていません。
ただ、一説にはマレーシア時代の古い名前を捨て、新しい名前にしたいという思いがあったからだと言われています。
「新加坡」の中国語読みは「xīn jiā pō(シンジャーポー)」であり、「星加坡」の中国語読みとほぼ同じです。
しかも「新」という漢字が入っているので、気持ち新たにスタートするにはぴったりな国名だったのでしょう。
※ただ、今でも中華圏では「星加坡」「星州」「星島」を使うことはあります。
シンガポールの漢字の呼称・略称いろいろ
シンガポールの漢字の呼称・略称をまとめました。
日本では「シンガポール」と「星」くらいしか言いませんが、中華圏では今でも通じる表記になります。
シンガポールの漢字表記①:基本形
新加坡・・・「Singapore」の音訳。新しい言い方。
星加坡・・・「Singapore」の音訳。古い言い方だが今も使える。
この二つは基本形であり、中華圏で一番使われている表記です。
ひょっとしたら日本でも見ることがあるかもしれません。
シンガポールの漢字表記②:基本形から発展した略称
星洲・・・「星加坡州」の略称。マレーシアの一つの州としての言い方。
星島・・・「星加坡島」の略称。シンガポールを一つの島として見た言い方。
星港・・・「星加坡港」の略称。シンガポールを一つの島として見た言い方。
星國・・・「星加坡國」の略称。シンガポールを一つの国として見た言い方。
これらは基本形である「星加坡」から発展した略称です。
中華圏ではけっこう目にしますし、日本でも使われることがあるようです。
シンガポールの漢字表記③:基本形に似た発音
新嘉坡・・・「xīn jiā pō(シンジャーポー)」
新嘉波・・・「xīn jiā bō(シンジャーボー)」
新嘉玻・・・「xīn jiā bō(シンジャーボー)」
星架坡・・・「xīn jià pō(シンジャーポー)」
星加坡・・・「xīn jiā pō(シンジャーポー)」
基本形である「新加坡」と「星加坡」に似た発音です。
わたしは見たことがありませんが、上のように書くこともあるようです。
シンガポールの漢字表記④:意味から訳した呼称
狮城・・・「ライオンの町」という意味。
シンガポールには「ライオンの町」という意味があります。
この国名はサンスクリット語で「獅子」を意味する「シンハ(siṃha)」に由来しています。
よって、中国語でも「狮城(獅子の町)」と書くことがあるんです。
シンガポールの漢字表記⑤:マレー語から音訳した呼称
石叻(shi le)・・・マレー語「selat(海峡)」の音訳。
實叻(shi le)・・・マレー語「selat(海峡)」の音訳。
マレー語で「海峡」は「selat」といいます。
この「selat」に近い発音の中国語漢字は「石叻」や「實叻」となり、これでシンガポールを指します。
また、「叻埠」、「石叻埠」、「實叻埠」などと表記されることもあるようです。
▼関連記事
コメント