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ネットや人伝いの情報だけでは表面的な理解になってしまうというお話

北欧の冬はずっと薄暗い!

北欧の冬はずっと薄暗い!

昔ある人がこう言った。

「北欧諸国は幸福な国ランキングで常に上位にくる。しかし、鬱が多い。実際は不幸な場所なのでは?」

確かに北欧は鬱が多い。それは事実だ。

しかし、短絡的に「鬱が多い=人々は不幸だ」と結論づけてしまうのは危険だ。

評判を覆す事実を見つけると「実際は違うらしい!」とアピールしたくなるのは分かる。

でもそれだけでは考察が浅い。

旅行しただけとか、人から聞いただけとか、Wikipediaで読んだだけでは認識がズレ始めるから注意が必要だ。

 

目次

北欧は不幸だから鬱が多いのではない。単純に日光が足りてないだけ。

鬱の原因はいろいろあるが、日光不足が大きな原因の一つであることはあまり知られいない。

日光を浴びないとセロトニンという脳内物質が分泌されず、それにより鬱になるのだ。

日本は緯度が低いので想像しにくいが、北欧は緯度が高くて日照時間が少ない。

夏は問題ない。

問題は冬だ。

冬は午前9時くらいに日が出て、午後3時くらいに日の入りする。

日が出ている時間の最初と最後は薄暗いので、ちゃんと空が明るくなるのは数時間だけだ。

これだけ日照時間が少ないとセロトニンが分泌されず鬱になる。

だから人々は鬱にならないように冬は毎日ビタミンDを飲む。(Dはセロトニン生成を促す)

できるだけ日光を取り入れようと部屋の窓を大きくする。(だから北欧デザインはあんな感じなのだ)

夏は公園で日光浴したり、カフェやレストランでは率先して野外席に座ったりする。

北欧の鬱は日光不足が原因なのだ。

 

旅行しただけでは、Wikipediaを読んだだけでは、その国のことは分からない

結局、表面を見ただけでは本質は分からないというありがちな結論だ。

これは私もやりがちなので気をつけたいが、頭がいい人や本をよく読む人は文献を読んだだけで分かった気になってしまう。

でも、現地に行って毎日人々の行動を観察したり、毎日一緒に生活したり、現地語(最悪でも英語)で話をすることで、文献には載っていない”真相”が見えてくることがある。

今回はたまたま北欧の鬱を例に取り上げたが、台湾にもそういうことはたくさんあるし、日本人が誤解していることはたくさんある。

 

結局、北欧は幸せな国なのか?

最後にこのトピックに戻る。

結局、北欧は幸せな国なのか?

幸福度というものは極めて主観的な感覚なので、他の国と比較することは難しい。

また、私自身もデンマークには半年住んだだけであり、デンマーク語もできないので、自分で言っておいてなんだが、デンマークに関しては表面的な分析が多い。

それを前提に申し上げると、デンマークは間違いなく幸福だと思う。

まず、物質的には圧倒的に豊かだ。

日本ほど物には溢れていないが、お金に余裕があり、欲しいものはだいたい買える。

多くの一般人が船や馬や別荘(サマーハウス)を所有している。

それから、子育てや老後の金銭的な心配もほとんどない。

大学まで学費はタダだし、国外留学費用も国が出してくれる。

医療も無料なので病気できるし、老後の生活費も無料だ。

日本人が老後の生活を心配して2000万円貯めている間に、北欧人は貯金もせずに今日の浪費を楽しんでいる。(だいたいバーベキューかキャンプだけどw)

お金以外の部分でいうと、街に広告が少ないのも幸福の理由の一つだ。

日本の街を歩いていると「英語やれ」「脱毛しろ」「金を借りろ」などとノイズがうるさい。

しかし北欧ではそのようなノイズがなく、他人と比較して劣等感を感じたり、焦らせられることがない。

これは何気に幸福度に大きく関係しているだろう。

もちろん北欧にも移民問題など解決しなきゃいけないことがたくさんある。

しかしそれを差し引いても私は北欧は間違いなく幸福な場所と言える。

「発展途上国の人々の方が笑顔だった」と言う人もいるが、実際は飲み水が濁っており、深刻な病気を抱えているかもしれない。

北欧の冬はずっと薄暗い!

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