
【保存版】台湾で仕事探しする方法・台湾現地就職で知りたい9の事
こんにちは、2011年から台湾に住んでいるゴダ(@oogoda1)です。
わたしは2013年2月から2016年3月まで台湾現地企業で働いていました。
台湾で働く方法は以下の8つがあります。
- 台湾現地企業に就職(日本語教師、現地日系企業含む)
- ワーホリ(1年限定)
- 台湾の大学・大学院に入学(勤務時間に制限はあるが、バイトが可能になる)
- 日本企業から台湾に派遣される(海外駐在員)
- 台湾で起業(一定の売上額を達成する必要がある)
- 台湾に投資(投資額に制限がある)
- 台湾人と結婚(バイト、正社員の仕事などが制限なくできる)
- 永住権をゲット
今回はこれら8つの方法のうちの「①台湾現地企業に就職(日本語教師、現地日系企業ふくむ)」についてまとめました。
この文章を読んでほしい人
→台湾で仕事をしてみたい人
→具体的な台湾現地求人の探し方が知りたい人
→台湾現地企業の雰囲気や様子が知りたい人
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台湾現地の仕事を探す
台湾現地企業の求人を探す方法
多くの人が転職エージェントを利用して台湾現地の仕事を探しています。
具体的なエージェント名でいうと、104やパソナなどです。
わたしが2013年に台湾で就職したときは、104を利用して内定をGETしました。
転職エージェントに登録すると業種、職種、能力、資格などで条件を絞ることができるため、効率的に希望の求人を探すことができます。
プロフィールを細かく設定しておくことで、企業の人事担当からも声がかかりやすくなり、エージェントを通して連絡が来ることもあります。
転職エージェント以外でいうと、知り合いの紹介という方法もあるようです。
台湾は思った以上にコネ社会であり、知り合い経由で転職するということも多いようです。
これは外国人である私たちには難しいので、やはり転職エージェントをうまく利用するのがいいでしょう。
就労ビザ発行の条件
台湾政府の規定により、学歴や就業経験によってビザ発行の条件が異なります。
<就労ビザ発行の条件>
- 高校卒:就労経験が5年以上必要。
- 専門 or 短大卒:就労経験が5年以上必要。
- 台湾以外の4大卒:就労経験が2年以上必要。
- 台湾以外の大学院卒:就労経験は必要ない。
- 台湾の4大卒以上:就労経験は必要ない。
※以上のビザ発行条件は台湾人配偶者がいない者に適応される条件です。台湾人配偶者がいる場合は、学歴や勤務経験の制限なく仕事を探すことができます。
日本語教師は学歴や就労経験の制限がないので、上記の条件を満たしていなくてもビザを得ることができます。
ただし、過去に日本語教師をしていた人が日本語教師以外の仕事を探す場合は注意が必要です。
日本語教師は正社員でなく非常勤であるパターンもあるため、その場合は就労年数にカウントされず、ビザがおりないようです。
台湾就活の流れを簡単に説明
以下、台湾現地求人を探す流れを簡単にまとめてみました。
基本的には台湾現地で面接を受けることになりますので、日本に住んでいる人は台湾まで行く必要があります。
中にはスカイプ面接を実施している企業もあり、その場合は現地に行く必要はありません。
最初は内定先企業と台湾政府(労工局)がビザの手続きをしてくれますが、最後の申請は自分で移民局に行ってしなければなりません。
なお、申請の際には学歴証明書、過去の企業の在職証明書、パスポート、証明書類、申請書類(移民局でもらって記入)、日本の住民票などを持参する必要があります。(変わっている可能性があるので各自で確認してください。)
なお、ここまでの①〜④のどこかで台湾での家探しを済ませとく必要があります。
台湾現地就職で知っておきたい9の事(実際に働いて思ったこと)
ここでは私の就業経験をもとに、台湾現地企業で働いて分かったことをまとめました。
1.面接
日本の面接は3〜5回が一般的ですが、台湾の面接は大体1〜2回で終わります。
台湾の中小企業は社長のワンマン経営であることが多く、一次面接の担当がいきなり社長だったりして、その場で内定が決ることもあります(笑)
日本人からすると信じられないですが、わたしが受けた会社もすべて最初から社長が出てきました(笑)
当然、一次面接から社長が出てくるという話は聞いてないので、面接の時はけっこう緊張しました。
台湾で面接するときは、一次からいきなり社長が出てくることもあると思ってください。
面接で質問されることは会社により様々ですが、どの会社も共通して「自己紹介」や「志望動機」は聞かれるでしょう。
台湾企業は「実際に働かせてみて、ダメなら解雇」と考えている企業が多いので、大体の中国語力とか、過去の経験やスキルとか、ぱっと見の雰囲気とか、話し方や意気込みなんかを、なんとなくみている感じです。(日本は一度採用したら簡単にクビにできないからしっかり選考するが、台湾は面接時点ではそんなに厳しく選考している印象はなかった。入社してからの方が大変。)
2.中国語力
仕事内容にもよりますが、基本的には中国語は上手であれば上手であるほどいいです。
細かいところで言うと、パソコンの設定は基本的に中国語ですし、備品の説明も中国語表記です。
だからパソコンやプリンターやコピー機の操作で分からないことがあった時にパパッと理解できる必要があります。(いちいち台湾人社員にきいてられません。みんな忙しいからね。)
中国語が上手ならば会議に呼ばれるようになったりとか、難しい仕事を任せてもらえるようになるかもしれません。
できる仕事が増えると自分の経験になるので、中国語は上手にこしたことはないです。
台湾の語学学校で使われている教科書を例に言うと「視聴華語四」のレベルの中国語ができれば社内コミュニケーションはできます。
しかし「視聴華語四」のレベルでは社外の台湾人と話すのは難しいでしょう。
3.給与
外国の大学卒のホワイトカラー職
これは日本の大学を出ている人に当てはまるパターンです。
外国の大学卒の日本人が台湾現地企業で働く場合、月給47,971元(約17,7492円)以上がもらえます。
これは台湾政府により決められた最低月給です。
台湾のサラリーマンの平均月給が約4万元前後なので、47,971元という金額は台湾で生活する分には全く問題がありません。
ただ、将来的に台湾の仕事を辞めて日本に帰国することを考えると、これはやはり不安な金額と言えるでしょう。
特殊な資格・経験・スキルがあれば、47,971元よりも高い仕事につくことができます。
それは士業(弁護士・弁理士・会計士など)、エンジニア、クリエイターなどごく一部の職種に限られており、中国語力しかない人(失礼な言い方ですみません)の場合は最初は47,971元からスタートになるでしょう。(管理職になったら昇給します)
台湾の大学卒のホワイトカラー職
台湾の大学を卒業した者の場合は、47,971元以上の制限がなくなり、基本給37,619元以上となります。
日本語教師
最低月収47,971元という制限は日本語教師には当てはまりません。
日本語講師の基本給は月25,000元から40,000元であり、当月内に一定数以上授業をこなすと+αで給与がもらえることが多いようです。
なぜホワイトカラー職に給与制限があるのか?
ホワイトカラー職の最低月収は47,971元と決められています。
日本語教師には最低給与の制限がありません。
これには台湾人の雇用を守る目的があります。
安い給与で外国人をバンバン雇っていては、台湾人の雇用がなくなってしまいます。
台湾政府は給与に制限を設けて必要な外国人以外は雇えないようにしているのです。
では逆に「必要な外国人」とはどのような人材のことを言うのでしょうか?
それは「月収47,971元の外国人=能力が高い人材」のことです。
能力が高い外国人は、台湾社会に貢献できる可能性があります。
台湾政府としては、台湾人の雇用を守り、かつ能力の高い外国人を国内に入れるために47,971元という金額を設定しているのです。
一方、日本語教師は基本的には日本人が適任なので制限なく受け入れています。
このようにビザの条件や給与の制限にはすべて理由があるのです。
台湾には47,971元を支払わない会社もある
台湾には47,971元を支払わない会社もあります。
表面的には基本給47,971元となっているけれど、実際にはそれ以下の給料しか支払わない会社です。
これが会計上どのようなカラクリになっているのかは分かりませんが、法律よりも低い給料を払っている企業があるというのを何回も耳にしたことがあります。
これじゃ法律の意味ないじゃーん!
4.補助、手当、ボーナス
住宅手当や交通費を支払う企業は基本的にないです。
残業代は出ない会社もあり、残業代がもらえる会社に入れたらラッキーです。
ボーナスは年に一回、中国新年(旧正月)のときにもらえます。
ボーナスの内容は会社によりまちまちです。
現金で1〜2ヶ月分の給料がもらえる会社もあれば、食物や物品で支給する会社もあります。
※面接で補助、手当、ボーナスについて質問するのはあまりオススメしませんが、どうしても気になるのであれば質問してもいいです。(私は面接で交通費と残業代が出るかどうか質問しましたが、その会社から内定をもらっています。)
5.勤務時間
定時は日本と同じく9時から18時が一般的です。
私がいた会社は、普段は1時間くらい残業するのが当たり前で、繁忙期は9時くらいまで仕事していました。
私は翻訳担当だったので仕事量は少なかったですが、エンジニアは毎日9時くらいまで仕事していましたよ。
当然といえば当然ですが、職種や業種によって勤務時間はまちまちです。
日本と同じくらいの時間働いて日本の半分しかもらえないので、やっぱり給料は低いですよね。
6.研修
私の会社はOJT形式でした。(OJT:上司のサポートをうけながら実務を通して仕事を覚える)
最初は上司に仕事のフローを教えてもらい、クライアントに連絡する前は上司のチェックを必ず通すようにしていました。3ヶ月で独り立ちし、サポートがなくなりました。
座学をする企業もあるかもしれませんが、私はまだそのような企業は聞いたことがありません。
7.社内コミュニケーション
対上司
居酒屋に行く文化がないので上司から飲み会に誘われることはまずありません。
自分の仕事が終われば上司より先に帰っても何も問題ありません。
(「上司より早く帰ってはいけない」という無意味な圧力はない)
中国語は言語の性質上、日本語ほど敬語が発達していないので、話していてカタい感じがしません。
対同僚
飲みに行く文化はないです。
仕事の帰りに食事したり、休日に一緒に遊んだりということはあります。
しかしこれも強制性があるわけでなく、前提はあくまでも「仲のいい人同士で」です。
帰宅時の「お疲れ様です」に相当する中国語単語はありません。
目が合ったら「バイバイ」くらいは言います。
話したかったら話せばいいし、話したくなかったら話さなくていいという、とてもシンプルな原理が働いています(笑)
対部下
台湾には新卒採用という制度がないため、新人は不定期に入社してきます。
新しい人でも仕事ができる人であればどんどん仕事が任されます。
年功序列のような年齢や入社時期を意識した人事は日本より少ないです。
「尾牙」と呼ばれる一年に一回ある忘年会では、新人は出し物を頼まれることもあります。
私も一年目の「尾牙」でダンスを披露しました。
対社長
神。絶対的権力者。
逆らえない。
社長の意向一つでクビになることもあります。
8.健康保険
台湾で就労ビザをもらってる人なら全員加入する国民健康保険があります。
毎月給料から700元ほど引かれる形で支払っていました。
9.転職
日本より流動性が高いと思います。
台湾人は給料がちょっとでも高い会社が見つかるとすぐに転職します。
これは私の推測ですが、台湾人はあまり会社への忠誠心がないです。
しかしその職場が気に入れば10年でも20年でも働きます。
自分に合う企業が見つかるまで会社を転々とするイメージです。
台湾現地企業で働いた感想
私は2013年2月から2016年4月のあいだ台湾現地企業で働いていました。
約3年間働いて思ったことは「給料は低いけど、将来のことを考えると台湾就職して良かった」ということです。
なぜなら、3年間で中国語がぐっと上手になったし、海外就業という非常に貴重な体験ができたからです。
言語は「習うより慣れろ」的な側面が強いです。
最初は中国語で仕事をするのが怖かったし「自分にはできない」と思ってたのですが、それでも台湾企業に入ったことで無理やり中国語能力を伸ばすことができました。
台湾で働いたことによって「自分はその気になればどこでも生きていける」ということが実感できました。
これは実は凄いことで、こう思えたことによって人生の可能性が増え、人生に対する安心感を得ることができました。(中国でもシンガポールでも香港でも行ってやるよ!みたいな思考になりました。笑)
他にも就職して良かったことはありますが、一番大きな収穫は「語学力UP」と「海外サバイバル能力UP」の二つですね。
転職エージェントの紹介
最後に私が実際にお世話になった転職エージェントを紹介します。
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中国、台湾、香港、東南アジアの求人を幅広く扱っているサイトです。
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アジア就職に興味がある人はぜひ一度のぞいてみてください。
104人力銀行
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条件で絞って検索することができます。
例えば「日本語」と入力して日本語を使用する求人を探すこともできますので便利です。
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