どうも〜、ゴダ(@oogoda1)です。
わたしは2010年から台湾に住んでおり、2013年から台湾で働いています。
この経験からこれまで台湾就職の記事をいくつか書いてきました。
台湾の仕事環境は決していいとは言えません。
台湾生活に憧れていても、現実的な部分も知っておきたいところです。
というわけで今回は、
「台湾に永住してやる!台湾で留学してそのまま就職してやるんだぁ!!!」
となってる皆さまに向けて、台湾就職の現実的な部分を解説していきます。
台湾就職のデメリット6選
1位 給料が低い
日本語教師ならだいたい月収10万円から14万円、
一般企業なら外国人従業員がもらえる法定給与の月収47,971元(約17万8,058円)、
が相場となっています。
でも実際は法定給与47,971元がもらえない違法な企業も多く、
残業代や交通費が出ないのも当たり前。
また、住宅補助なんてのはもっての他です。
というわけで待遇面では圧倒的に日本の方がいいので、
待遇が低くても「台湾で働きたい!」って思える理由がないとキツイでしょう。
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2位 社長がワンマン
《2016年中小企業白皮書》によると、
2015年の台湾の中小企業は138万3,981社であり、
これは全企業の97.69%にあたるとのこと。
このとおり台湾は中小企業が圧倒的に多く、家族経営やワンマン経営の会社が非常に多いんです。
つまり、社長が黒といえば黒、白といえば白、みたいな社風の会社が多いというわけですね。
実際、わたしが働いていた企業も社長が全て自分で決めていました。
こういう会社では社員一人一人の意見があまり尊重されないので、
「自分がこの会社を変えるんだ!」
みたいな人には向いていません。
3位 労働時間が長い・休みが少ない
これはあまり知られていないことなんですが、
データによると台湾の労働時間は日本よりも長いそうです。
<台湾の年間平均労働時間=2104時間で世界4位>
1位はシンガポールの2371時間。メキシコの2246時間、韓国の2113時間がそれに続いた。日本は1719時間だった。台湾は2014年には2135時間で3位だったが、順位を下げた。労働部によると、法定労働時間と時間外労働時間のいずれも短縮していたという。
労働部は、企業風土の違いや有給を使い切る人が少ないことなどが台湾の労働時間の長時間化を招いていると分析している。
参照元:フォーカス台湾
まあ、日本の場合は計上されてない労働時間もありそうな気はしますが・・・。
それでも実際わたしが働いていた台湾企業では、みんな夜10時くらいまで働いてました。
(わたしは6時半〜7時くらいに帰ってましたがw)
しかもポジションによっては土日出勤している人も普通にいましたよ。
また台湾の祝日は日本と比べて少ないです。
だから台湾で仕事すると、
「あれ?なんか祝日少ないな?」
と感じます。
(そのぶん台風休みがあるんですが、それもいつあるか不確定です。)
4位 クビにされやすい
最初の3ヶ月を試用期間としている企業は多く、この期間は研修期間となります。
しかし試用期間は研修期間であると同時に、
仕事能力を査定される期間でもあります。
だからこの期間内に仕事能力が認められないと、
試用期間が終わった時点でクビにされることがあるんです。
また、この試用期間を無事に乗り越えても引き続きクビの恐怖はあり、
ミスが続いたり赤字状態が続くと簡単にクビにされてしまいます。
もちろんすべての企業がこうとは限らないんですが、
わたしのいた会社でも、わたしの周りでも、この手の話はよく聞きます。
そのぶん台湾社会は転職もしやすいので、クビになってもまた次の仕事を探せばいいだけなんですけどね。
それでもやっぱりクビは怖いですよ。
5位 中国語力だけでは物足りない。台湾は国内市場が小さくグローバル思考。
台湾の人口は日本の5分の1程度。
実際に暮らしてみると、思った以上に国内市場が小さいことに気づきます。
だから台湾企業はどうしても「海外で稼ごう!」みたいな思考になりがちです。
面接では「中国語を使う仕事」だと聞いていても、実際に仕事をすると社内資料が英語だけだったりします。
しかも台湾社会では「大卒なら英文くらい読めるでしょ」みたいなノリもあるので、英語ができないと苦労するでしょう。
→業態にもよりますが、台湾企業では中国語も英語も使用することが高いです。
6位 年金の問題がある
これまで外国人は台湾の年金に加入することができませんでしたが、
2018年2月8日から施工となっている「外國專業人才延攬及僱用法」という法律により、
企業に雇われており永住許可を持っている外国人は年金に加入できるようになりました。
▼詳しくはコチラ
また、台湾に住んでても日本の国民年金保険に加入し続けることはできるので、
台湾の永住許可をゲットしていない人は日本で支払うという選択もあります。
(または各自で資産運用をするとか、個人での対策が必要です。)
わたしが過酷な台湾就職を選んだ理由
というわけで台湾就職は想像以上に過酷です。
それでも台湾で就職する場合には、強い目的意識や理由が必要になってきます。
わたしの場合は以下が台湾で働くモチベーションだったかな・・・。
- 留学後もまだまだ中国語力を伸ばしたかった。
- 台湾人の彼女と離れたくなかった。(今の嫁ですw)
- もっと台湾社会とアジア各国を知りたかった。
- 21世紀はアジアの時代になるので、もっと中華圏にいたかった。
- 日本の細かさや、上司がいると帰れない等という不合理さが自分に合わないと感じ、どうしても国を飛び出したかった。
人によっては台湾でしかできないこともあるはず・・・。
とにかく自分にしかない「モチベーションの源」があると、過酷な環境でも頑張れますよ!
また、わたしが日本で働いていた頃は
- 軽度のパワハラ
- 23時まで働いてるような異常な労働時間
- なのに残業代でない
- そのうえリーマンショックでボーナスもでない
- そもそも仕事内容が自分に向いてない
- 上司がいると帰りにくい、会議が長い、とにかく不合理
と、そもそもかなり過酷だったので、
台湾企業ですら苦にならなかったというのも頑張れた理由です。
台湾移住に失敗するタイプの人とは?
学生や配偶者以外は、基本的に仕事をしているからビザがもらえます。
だから海外では、仕事の失敗が移住の失敗につながるといっても過言ではないでしょう。
では一体、どのような人が仕事に失敗し、台湾移住に失敗するのでしょうか?
上に書いた6つのデメリットをもとに、台湾移住に失敗するタイプについてまとめました。
- 待遇面を重視する人
- フラットな環境を求める人
- 会社を変えたいとか考えてる人
- クビなどが気になって不安になっちゃう人
- 老後が不安な人
などなど
これらにあてはまる場合は、基本的に台湾現地就業は向いてないでしょうね。
だから、
細かいことをあまり気にしない人や、
「どうしても台湾じゃないとダメなんだ!」っていう理由がある人以外は、
台湾現地就職は向いてないです。
でも勢いだけで生きてくのはやっぱり危険です。
現実に目を向けなきゃいけなくなるタイミングはいつか必ずやってきます。
僕も最近になって老後のことなどを考えるようになってきました。
というわけで、最初は「台湾が好き」という勢いだけで移住してもいいですが、
いつか現実的なことにじっくり取り組む必要があることを覚えておいてください。
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