どうも〜ゴダ(@oogoda1)です。
台湾には現在、大手新聞社が4社あります。
- 聯合報
- 自由時報
- 中國時報
- 蘋果日報
今回はこれら大手メディアについて、支持政党や政治的立場の違いを中心に紹介します。
※以下、台湾のネット上でうまくまとめられていたページ「各個媒體的政黨傾向?」を一部参考にしています。
はじめに知っておきたい台湾のこと
台湾には二大政党がある
台湾を語るときにまず知っておきたいのが台湾の政党について。
台湾には「中国国民党(国民党)」と「民主進歩党(民進党)」の二大政党があります。
もちろん他にも小さな政党がたくさんありますが、基本的には国民党と民進党の二大勢力です。
(近年は若者による政党「時代力量」なども躍進中)
国民党の思想・立場は「三民主義」「中道右派」であり、長期的な視点での中国大陸との統一を目指しています。
民進党の思想・立場は「台湾民族主義」「台湾独立主義」であり、近年は中国との関係を重視しているためはっきりとは主張していないですが、依然として台湾の独立を目指しています。
しかし、どちらの政党にしろ反共産主義であることには違いなく、現在の中華人民共和国との統一には否定的です。
「藍綠」とは?
「藍」は中国国民党(以下、国民党)をさし、「緑」は民主進歩党(以下、民進党)をさします。
これは、国民党の政党カラーが青色であり、民進党の政党カラーが緑色であることからこう呼ばれるようになりました。
台湾のニュースや新聞を見ていると、これらの色でそれぞれの政党を指しているのをよく目にします。
台湾の主要新聞社(4大メディアグループ)
①聯合報(UDN)
英語名:United Daily News
創刊:1951年9月16日
価格:1部10台湾元
運営会社:聯合報系
系列新聞:民生報、經濟日報、Upaper、聯合晩報
支持政党:国民党
聯合報は最も典型的な国民党支持派のメディアです。
李登輝(台湾初の本土派の総統)の時代から、常に台湾本土派・独立派に批判的でした。
また、かつては国民党と思想が近い新党や親民党も支持していました。
しかし現在では国民党を離れて親民党を設立した宋楚瑜を強く批判するようになっています。
近年は政府をもっともよく観察しているメディアとして生まれ変わり、
政治スキャンダルの報道や真相解明などを丁寧に行なっています。
②自由時報(LTN)
英語名:Liberty Times Net
創刊:1981年12月12日
価格:1部10台湾元
運営会社:聯邦集團
系列新聞:Taipei Times
支持政党:民進党
李登輝が総統を務めていたころは国民党の本土派を支持していました。
しかし李登輝が総統をやめてからは民進党を支持するようになっています。
近年では宋楚瑜や馬英九を激しく批判するなど、国民党寄りの人物に否定的な報道を続けています。
内容の是非に関わらず批判をするので、客観性や公正性が低いと評価されることもあるようです。
③中國時報
英語名:China Times
創刊:1950年
価格:1部10台湾元
運営会社:中時集團
系列新聞:工商時報、旺報
支持政党:国民党
元々は国民党支持ではあるものの中立的な報道をすることで知られていました。
国民党・民進党のどちらについても批判的な報道を行いときには台湾独立派のコラムものせるなどしていました。
しかし2008年には食品大手・旺旺集団が中國時報を買収しそれ以降中國時報は中国寄りの報道が多くなったと言われています。
なぜなら、旺旺集団のオーナーは中国寄りの人物でありそれにより新聞社としてのスタンスも変わってしまったからなんです。
現在はこれに反発して辞める記者が相次いだり、また、メディアの中国寄りを憂慮する市民がデモを展開するなどしています。
④蘋果日報
英語名:Apple Daily
創刊:2003年5月2日
価格:1部15台湾元
運営会社:壹傳媒
支持政党:国民党
元々は香港の新聞社であり、その台湾版ということで2003年に発行が始まりました。
香港系の新聞社ということで共産党との関係が強そうに見えますが、
実は意外にも4大メディアの中でもっとも政治色が薄いのです。
内容はゴシップやスキャンダルが中心で報道の中身がないことで知られています。
またパパラッチがいることでも有名で台湾では社会の雰囲気を悪くしているメディアとも言われています。
台湾のその他の新聞社
上で紹介した4大メディアの他にも台湾にはまだまだたくさんの新聞があります。
中華日報
大紀元時報
国語日報
Taiwan News
China Post
台湾立報
破報(台湾立報社)
台湾新生報
都会時報
更生日報
人間福報
電子時報
基督教論壇報
金門日報
澎湖日報
馬祖日報
台湾新聞
これらは英字新聞や地方紙などとなります。
生活の中でよく目にするのはもちろん4大新聞ですが、これらの地方紙もたまに目にすることがあります。
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