どうも〜、ゴダです。
先日、台湾中部の街「鹿港(ルーガン)」に行ってきました。
ここではただオススメを列挙するのではなく、鹿港の発展や歴史が分かるようまとめました。
「ただ観光地を回るだけでなく、台湾の過去を深く知りたい!」
「ただ楽しいのではなく、なぜ?どうして?を追求したい!」
こんな人に楽しんでいただける台湾中級者向けの内容となっております。
鹿港(ルーガン)はこんな人にオススメ!
・とにかく歴史が好き。
・古い街並みを楽しみたい。
・写真でも撮りながらブラブラ散歩したい。
※鹿港のグルメまとめは他の記事に書いています。後日投稿します。
最初に:鹿港について簡単に予習。「一府、二鹿、三艋舺」とは?
鹿港は台湾中部にある町です。
現在は田舎街ですが、清の時代には中国大陸との貿易で繁栄しました。
台湾語には「一府二鹿三艋舺」という鹿港の繁栄を表す言葉があります。
「一府二鹿三艋舺」は清の時代に政治経済の中心が北上していったことを表している。
一府・・・最初に府城(台南)が発展したことを示す。
二鹿・・・次に鹿港が発展したことを示す。
三艋舺・・・最後に艋舺(台北の万華)が発展したことを示す。
もちろん、鹿港にはかつての繁栄の面影が今も残っています。
例えば上の画像のような商家の豪邸が多く残っているのです。
わたしはこれまで台湾でたくさんの古い街並みを見てきました。
そして、鹿港ほど商家や豪邸が多い町も珍しいと思いました。
中心部には老街もあります。
日本統治以前の台湾が残っており、台湾好きにはたまらない街と言えるでしょう。
鹿港旅行で絶対に訪問したいオススメ観光スポット
中山路(鹿港の中心を通るメインストリート)
どこから歩けばいいか分からない人は中山路をぶらぶらしてみましょう!
中山路は鹿港のメインストリートです。
重要な観光地や有名店はここに集結しています。
こちらは中山路でたまたま見かけた面白い形の建築。
昔はお店かお宿か何かだったのでしょうか?
住民の方にインタビューできれば、この建築の歴史を知ることができるでしょう。
しかし私のようないち観光者には写真を載せるのが限界です。
いろいろなストーリーを考えながらぶらぶらするのが楽しいです。
ルイーザカフェが古い建物に出店していました。
よくぞ地震や台風を乗り越えて残ってくれた!
と言いたくなるような可愛くて素敵な建築ですねぇ。
二階の窓とドアの形や、ベランダの小さいスペースが魅力的です。
建物の雰囲気からいって日本統治時代のものでしょうか。
ルイーザに関しても詳細は現地の人に聞いてみないと分からないですね。
とにかく中山路には宝物がいっぱいです。
カメラを片手にぶらぶらしてみましょう。
所在地:彰化縣鹿港鎮中山路246號
玉珍齋(1877年創業の中華菓子店)
「玉珍齋」は清光緒3年(1877年)創業の中華菓子店です。
豪華で古めかしい建築は日本統治時代の1932年に完成したのだとか。
玉珍齋も中山路沿にあり、中山路を歩いていると必ず目に留まるほどのインパクトです。
建築がすごいだけでなく、お菓子も美味しいのでぜひ寄ってみましょう。
所在地:彰化縣鹿港鎮民族路168號
丁家古厝(丁さんの豪邸)
丁一家は清の時代に中国大陸との貿易で財を成した商人でした。
この豪邸の建材は全て中国大陸から持ってきたものであり、建築は幅が狭く奥行きのある華南によく見られる様式です。
無料で見学できるのでぜひ行ってみましょう。
展示品はボロボロですが、丁一家が使っていたと思われる物品がたくさん残っています。
所在地:彰化縣鹿港鎮中山路132號
長源診所(街の小さなクリニック)
日本統治時代から残る町の診療所です。
こちらも無料で自由に見学することができます。
当時の診療所の懐かしい雰囲気が残っています。
奥には診療所を経営していたお医者さんに関する展示があり、愛玉の販売もしていました。
日本語のラベルが貼られた薬品がたくさん残っていました。
台湾の片田舎で、ノスタルジックな雰囲気に浸りました。
所在地:彰化縣鹿港鎮中山路194號
和興青創基地(古い建築をリノベした若者のアートスペース)
台湾の若者が作った小物やアート作品のお店が建ち並んでいます。
鹿港限定のアートというわけではないですが台湾土産になるようなばかりなので一見の価値ありです。
台北の四四南村や台中の審計新村のような場所です。
規模はそれほど大きくないので、時間がない人もどうぞ。
所在地:彰化縣鹿港鎮中山路108-8號
鹿港民俗文物館(日本統治時代の商人の豪邸)
中山路から少し路地裏に入ると鹿港に似つかわしくない豪華な洋館が見えてきます。
そう、これこそが辜顕栄の豪邸であり、現在は鹿港民俗文物館として開放されています(入場料かかります)。
辜顕栄は台湾統治を進める日本をサポートすることで、日本政府から樟脳、塩、アヘン、タバコ等の販売特権を得て大儲けしました。
辜顕栄の子孫は中国信託銀行や台湾セメントを保有する大企業を経営するなど、現在でも台湾の経済界に大きな影響力をもちます。
日本統治時代に活躍した豪商の生活が垣間見えるスポットです。(内部は撮影禁止です)
所在地:彰化縣鹿港鎮館前街88號
鹿港老街(清時代から残る古い街並み)
中山路を北上していくと、やがて鹿港老街に着きます。
ここには日本統治以前の街並みが残っており、タイムスリップしたかのような雰囲気に包まれています。
こちらは三槐堂古厝という当時の商人の豪邸。
なんと、現在も人が住んでいるというではないですか。
ピンポンダッシュなどなさらないようお願いします。
お土産、お菓子、ドリンク、小物などの店が立ち並び、なかには古民家を改装した民宿もあります。
ディープでハードコアなオリエンタリズムを体験したい人はぜひ老街の民宿に泊まってみましょう!
所在地:彰化縣鹿港鎮瑤林街9號
鹿港天后宮(今も昔も鹿港の信仰の中心)
こちらはどこにでもあるような媽祖廟です。
しかしその歴史は古く、清初期に建設され400年近くも経っています。
寺院内には清の皇帝(雍正帝、乾隆帝、光緒帝)御製の横額が飾られています。
所在地:彰化縣鹿港鎮中山路430號
鹿港桂花巷芸術村(日本統治時代の宿舎群)
こちらは日本統治時代の宿舎群を改装したアートスペースです。
上で紹介した和興青創基地のように可愛い小物のお土産屋さんなどが入っています。
ここを訪れると中華的な雰囲気から急に日本的な雰囲気に変わるので不思議な気持ちになります。
所在地:彰化縣鹿港鎮桂花巷505號
鹿港龍山寺(1653年建立の静けさに包まれた寺院)
龍山寺といえば台北万華が最も有名ですが鹿港の龍山寺も負けじと有名です。
1653年に建立され、現在も鹿港の信仰の中心として機能しています。
しかし中山路からも老街からも離れているため観光客は少ないです。
郊外の静かな環境の中でゆっくりと参拝することができます。
(夜に行くとノスタルジックだったよ!)
所在地:彰化縣鹿港鎮龍山街100號
書集喜室(古民家を利用したこじんまりとした書店)
龍山寺付近にある個人経営の本屋さん。
古民家を利用した書店であり、雰囲気がとにかく最高です。
中国語の書籍ばかりなので、日本人は購入しにくいでしょう。
しかし、日本による台湾統治や日本文化に関する本が多く、台湾好きの日本人にオススメな本ばかりです。
日本語に翻訳されてないような本もたくさんあるので、貴重な情報が得られること間違いなしです。
2階部分はカフェスペースになっていました。
本は読めないとしても、カフェで休憩するだけでも価値がありそうですね。
レジもなんだか素敵な雰囲気でした。
所在地:彰化縣鹿港鎮杉行街20號
九曲巷(迷路のような不思議な小道)
海からの季節風を防ぐため、曲がり角をたくさん作った小道です。
迷路のような不思議な構造が話題となり、今ではちょっとした観光スポットになっています。
観光客が多いのか、カフェがいくつかありました。
古民家を改築した民宿もちらほら。
昔の生活が感じられるスポットですが、もちろん現在でも多くの人が住んでいます。
ここもノスタルジックなスポットと言えるでしょう。
所在地:彰化縣鹿港鎮金盛巷
鹿港観光まとめ
鹿港は台中から日帰りで行けます。
しかし、しっかり観光したい場合は1〜2泊した方がいいでしょう。
民宿やB&Bなど安い宿はたくさんあります。
快適な滞在を望む場合は鹿港No.1のホテル「鹿港永樂酒店」に泊まりましょう。
過去に記事を書いているので参考にしていただけると幸いです。
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