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台湾統一地方選挙が1ヶ月後に迫る。台北市長選の有力候補を紹介!

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今回は11月26日に迫った台湾統一地方選挙についてです。

とりわけ台北市長選挙は現地で最も注目されています。

立候補者は合計で12名。

なかでも、以下の3名が有力候補であり、僅差の戦いを見せています。

  1. 台北副市長の黄珊珊氏
  2. 蒋介石のひ孫である蔣萬安氏
  3. 台湾のコロナ対策を成功させた陳時中氏

以下では、この3名の紹介をしつつ、今回の選挙の争点をまとめていきます。

 

目次

最初に:台湾統一地方選挙について

台湾統一地方選挙はその名の通り地方の首長や議員を一斉に決める選挙です。

具体的には、中華民国の直轄市(台北市、新北市、桃園市、台中市、台南市、高雄市の「六都」)、台湾省(13県3市)及び福建省(連江県と金門県の2県)の地方自治体の首長や議会議員を選出します。

4年に1度と決まっており、前回は2018年11月24日に行われ、今回は2022年11月26日に行われます。

なぜ11月かと言うと、米国の中間選挙後に行うことで米国の政局に合わせた候補者を選ぶことが理由です。

台湾という地政学的に不安定な地域だからこその事情なのです。

 

大注目の台北市長選挙!有力候補者3名を紹介(黄珊珊、蔣萬安、陳時中)

なかでも台北市長選はとりわけ注目されがちです。

なぜなら台北市長経験者は将来的に中華民国総統になることが多いからです。

台北市長となり実績を上げると総統選でも善戦をすることができます。

いわば台北市長選は総統選の登竜門のような側面があるのです。

では、そんな大切な台北市長選の有力候補者3名を紹介していきましょう。

 

元台北副市長の黄珊珊氏(無所属/無党派)

黄珊珊氏(無所属/無党派)

黄珊珊氏(無所属/無党派)

1969年生まれ。台中県后里郷出身。外省人。

父親は中華民国の警察。台中の眷村(大陸から台湾に移った政府関係者や公務員の住宅エリア)で育つ。

台湾大学法学部卒業後に弁護士になる。

1998年に28歳の若さで台北市議会議院に当選し、2002年には宋楚瑜の勧誘により親民党に入党。

2019年には台北副市長を務める。(台北市長は無所属の柯文哲)

<政治思想、政策>

中国が提唱する一国二制度には反対。

現在の中華民国の主権及び自由民主体制の継続。

 

蒋介石のひ孫である蔣萬安氏(中国国民党)

蔣萬安氏(中国国民党)

蔣萬安氏(中国国民党)

1978年生まれ。台北市出身。

1978年、第3代(第6〜7期)中華民国総統蔣経国と章亜若の子で行政院副院長などを歴任した蔣孝厳の長男として台北市で出生。蒋介石のひ孫にあたる。

台北市立建国高級中学を経て国立政治大学外交学系および法学部を卒業。その後、米国ペンシルベニア大学で法学修士および博士号を取得。

2009年にはカリフォルニア州で顧問弁護士資格を所持し、シリコンバレー最大の法律事務所ウィルソン・ソンシーニ・グッドリッチ・アンド・ロサーティ(Wilson Sonsini Goodrich & Rosati, P.C.)パロアルトオフィスに所属した。

2011年よりサンフランシスコで「万沢国際法律事務所」を設立。多数の米国企業を顧客とし、連邦政府の証券取引委員会向けの申請業務やコンプライアンス分野に従事、2014年3月には台北市にも拠点を開設した。

<政治思想、政策>

中国が提唱する一国二制度(中国の一地域で別システム(資本主義)を導入)には反対。

中国国民党でありながら同性婚問題や両岸関係に関する考えなど民主進歩党に近い主張をもつ。

 

台湾のコロナ対策を成功させた陳時中氏(民主進歩党)

陳時中氏(民主進歩党)

陳時中氏(民主進歩党)

1953年生まれ。台北市出身。本省人。

台北市立建国高級中学を卒業後、台北医学院(台北医学大学の前身)歯学部に入学。

のちに台北市中正区に歯科医院を開業し、台北市歯科医師会の第9・10・12代理事を務める。

他に、院内感染を防止すべく医学の専門書を発行。ウイルスや感染症にも詳しい。

2000年に台湾独立派の民主進歩党に入党し、行政院衛生署副署長、中華民国国策顧問などを務めた。

2017年には衛生福利部部長に就任し、2019年からのコロナ禍ではゼロコロナ政策を成功させた。

テレビで毎日休まずコロナ予防策及び感染者数を発表し、コロナ被害を最小限にしたことで絶大な人気を得る。

この人気と信頼を背景に民主進歩党は陳時中を台北市長選に擁立。

民主進歩党は南部で強く北部で勝てないイメージがあるが陳時中ならば勝利を得ることができるかもしれない。

<政治思想、政策>

大枠は民主進歩党の台湾独立路線を支持。

国際関係は、中国とは距離を置き、東南アジアやオーストラリアと距離を縮める。(新南向政策)

専門分野を生かし公衆衛生に力を入れる。(例:公共施設のウォシュレットトイレ設置)

 

支持率の最新世論調査 – 黄珊珊33.7%、蔣萬安33.2%、陳時中27.3%

画像元:QuickseeK民調中心

画像元:QuickseeK民調中心

2022年10月時点の最新の世論調査は上記のようになっています。

無所属の黄珊珊が33.7%でトップ。

次に中国国民党の蔣萬安が33.2%で僅差の2位。

コロナ対策を成功させた民主進歩党の陳時中は27.3%で3位。

上にも書いた通り、台北は国民党が強い地域となります。

そのため黄珊珊や蔣萬安に人気が集まるのは当然のことと言えるでしょう。

ただし選挙は最後まで何が起こるか分からないものです。

ここから民主進歩党の陳時中が盛り返す可能性もあります。

参考記事:Wikipedia

参考記事:台北市長恐變天!他抖關鍵「民調大翻盤」 斷言這人有望贏

台湾地方統一選挙が1ヶ月後に迫る。台北市長選の有力候補を紹介!

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 蔣萬安先生、勝っちゃいましたね。蒋経國先生の言った、今後蒋家の人間は出ないって、嘘でしたねー。蒋経國先生、けっこう大事な宣言したのに、簡単に破られました。まあ、蒋介石時代を知らない世代ばっかりになってきてるし、昔のことは気にしないのでしょうか。海外から見てたら、コロナで陳時中さん活躍してたように見えてたから残念です。私はずっと蔡英文さんを応援しているので、今回の国民党圧勝をニュースで知って、膝から崩れ落ちました。

  • やんさん

    コメントありがとうございます
    陳時中さんは衛生部では大活躍したのですが、今回は残念な結果でしたね。私も民進党派なので残念です。これが南部ならまた違ったかもしれませんね。

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