どうも〜、ゴダ(@oogoda1)です。
今回は「台湾の狂犬病」についてです。
台湾で狂犬病にかかることってあるの?
基本的に、台北や高雄のような都市部での感染リスクはほぼゼロです。
ですから、普通に旅行するぶんには、狂犬病にかかることはないです。
ただ、田舎の山間部の野生生物は狂犬病ウイルスを持っていることがあります。
年間に数十から数百ほどの野生生物の陽性反応が確認されているのです。
狂犬病は致死率が非常に高い、恐ろしい病気です。
よって今回は旅行者向けに詳細をまとめてみました。
どうぞ参考にしてください。
狂犬病ってどんな病気?

狂犬病の発生状況
狂犬病(きょうけんびょう、英語: rabies)は、ラブドウイルス科リッサウイルス属の狂犬病ウイルス (Rabies virus) を病原体とするウイルス性の人獣共通感染症です。
「狂犬病」というと犬が保有するウイルスのように感じられます。
しかし実際には、コウモリ、猫、キツネなど様々な動物がウイルスを保有しています。
そして、それらの動物に噛まれたり粘膜をなめられると感染してしまいます。
感染後は1~3ヶ月ほどの潜伏期間があり、治療せずに発症すると、ほぼ100%死にます。
日本、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、スウェーデン、エストニア、アイスランド、アイルランド、ハワイ、グアム、ノルウェーの一部、イギリスの一部は根絶していますが、それ以外の国は根絶できていません。
潜伏期間中に治療する必要があるため、海外で動物に噛まれたり粘膜をなめられたりしたら、すぐ病院に行きましょう。
台湾での狂犬病の症例
日本統治時代に狂犬病があったという記録が残っています。
1948年4月15日には台大医院の林宗義医師により光復後初の症例が確認されています。
1951年には238の症例、1952年には102の症例が確認されており、これがピークとされています。
それ以降は飼い犬の予防接種や野生動物の捕獲により、症例が徐々に減っていきました。
1959年以降は台湾本土での人の感染が確認されなくなりました。
1961年以降は台湾本土での動物の感染が確認されなくなりました。
ただ、2002年及び2012年に中国大陸から台湾入りした人の発症例や、2013年にはフィリピンから台湾入りした人の発症例が確認されています。
また、2013年7月には、台湾南東部・台東県で野生のイタチアナグマ(鼬獾)に噛まれた飼い犬が狂犬病にかかっていたことが確認されました。
台湾では長いこと本土の症例が確認されていなかったため、大きなニュースとなりました。
▼参考資料
台湾の田舎では毎年のように野生生物の狂犬病陽性が確認されている!
上で紹介した症例は、人間界への影響です。
実は、野生界では今でも狂犬病の陽性が報告されています。

野生生物の狂犬病陽性報告(2020年)
これは、2020年(民国109年)の3月に発表された野生生物の狂犬病陽性報告です。
2020年1月から3月だけで、すでに16例も報告があるということです。
場所は南投や台東など、山の多い田舎エリアにかたまっています。

野生生物の狂犬病陽性報告(2013年〜2019年)
こちらは、2013年(民国102年)から2019年(民国108年)の野生生物の狂犬病陽性報告です。
2013年(民国102年):278例
2014年(民国103年):148例
2015年(民国104年):93例
2016年(民国105年):42例
2017年(民国106年):70例
2018年(民国107年):110例
2019年(民国108年):73例
※主に、野生の犬、野生のイタチアナグマ(鼬獾)、野生のハクビシン(白鼻心)
こうして見てみると、台湾の野生界には確かに狂犬病が存在していることが分かります。
▼参考資料
https://www.baphiq.gov.tw/ws.php?id=10980
台湾で狂犬病にかからないために、以下に注意しましょう
台湾で狂犬病にかからないために、以下のことに注意しましょう。
・野生生物には絶対に触れないようにしよう。
・中部、南部、東部の山間部にはなるべく入らないようにしよう。
・野生生物に遭遇した場合は、頭部や上半身は噛まれないようにしよう。(狂犬病ウイルスは最終的に脳に到達して発症するので、顔を噛まれるよりも、足先を噛まれる方が、咬傷後の処置の日数を稼ぐことができる。)
・どうしても心配な人は、狂犬病ワクチンを接種しましょう。ただし、普通に都市部を旅行してる限りはその必要はないです。
登山をしたり、野生生物がいるような場所に行かない限り、台湾で狂犬病にかかることはありません。
私は台湾に10年ほど暮らしていますが、狂犬病にかかったという話は一度も聞いたことがありません。
普通に都市部を旅行するぶんには狂犬病のリスクはほぼゼロですので、過度に心配する必要はないでしょう。
ただ、何度も書きますが、中部、南部、東部の山に入る場合、野生動物だけには十分に注意してください。
▼狂犬病以外のリスク



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