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痔ろう(あな痔)の初期症状、手術、入院生活、術後ケアの経験まとめ

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ここでは、「痔ろう」という病気について、その症状、手術、入院生活、術後ケアの詳細を説明します。

 

何を隠そう、私は痔ろうの手術をしたことがあり、今回はその経験をシェアできると思い、記事にしてみました。

 

この記事が、皆様の参考になることを望んでおります。

 

目次

痔ろうとは

痔ろうは大きく分けて二つの段階に分かれます。

 

初期症状は「肛門周囲膿瘍」であり、その後、「痔ろう」へと移行します。

 

以下で、それぞれの症状について、詳細をまとめていきます。

 

肛門周囲膿瘍

睡眠不足だったりひどい下痢をした場合、直腸と肛門の間の小さな穴に運悪く細菌が入り込み、化膿することがあります。

 

膿はやがてお尻の皮膚表面に達し、その個所が大きく腫れます。

 

この一連の流れを「肛門周囲膿瘍」といい、この腫れは耐え難い痛みを伴います。

 

(私は夜も眠れませんでした。寝返りを打つと痛みで起きてしまいます。)

 

肛門科に行くと膿を出してくれる切開手術を行ってくれます。

 

また、私のように数日痛みに耐えて自然に破裂するのを待つこともできます。

 

痔ろう

肛門科で切開手術をし膿を出すと、何事もなかったかのように痛くなくなります。

 

ただ、この病気の怖いところは、根治手術をしなければ絶対に治らないところなんです。

 

これがどういうことかと言うと、膿を出した後に、膿が溜まっていた部分が細い管となってしまい、その後の人生において管から何度も膿が出てくる構造になってしまうということです。

 

この管が形成されてしまった症状を「痔ろう(あな痔)」と言い、根治手術をして管を取り除かないと完治しません。

 

痔ろうは放置してしまいがち

病院で切開手術をしなければ、昔の私のように、できものは自然に破裂します。

 

破裂してからは全然痛くないので、自分で勝手に「もう大丈夫かな?」と判断してしまい、放置してしまう人が多いようです。

 

ただ、痔ろうは根治手術をしないと治らない病気であり、放置していてもまた数年後に化膿し始め、何度も「化膿→破裂」のループを続けることになります。

 

化膿の痛みを何度も経験するのはイヤなので、早めに根治手術を受けにいきましょう。

 

また、痔ろうの管は放置すればするほど複雑化してゆき、管が複雑化すると手術も大変なものになり、術後の痛みも激しくなります。

 

放置しすぎると癌化の可能性も

ひどい場合は癌になるとも言われており、痔ろう患者の約1000分の1が痔ろう癌になるそうです。

 

発症すると五年生存率は40%と言われています。

 

いずれにせよ、早めの根治手術をお勧めします。

 

痔ろう発症の原因

入院中にお医者さんに聞いた時、痔ろうは過度なストレスや睡眠不足、大量の飲酒、疲労、ひどい下痢などが原因だと言っていました。

 

でもこれらの原因は現代人なら誰でも当てはまることであり、実はお医者さんもはっきりとした原因はわかっていないようでした。

 

ですから、痔ろうはけっこう謎多き病気です。

 

逆を言うと誰でも発症する可能性があるということです。

 

実際、私が入院していた時にも老若男女さまざまな患者さんがいました。

 

私の痔ろう初期症状

「自然に治るんじゃないか」

「膿は出たし、もう痛くないし、問題ないんじゃないか」

「肛門科に行くなんて恥ずかしい」

 

そう自分に言い訳をして、私もなかなか病院に行けないでいました。

 

21歳の頃、ある日気付くと肛門周辺に小さな”できもの”ができていました。

 

最初は全く痛くなく、お尻に違和感がある程度でした。

 

全く痛くないので「数日経てば自然消滅するんじゃないか」と気軽に考えていました。

 

が、予想に反して、できものは日に日に大きくなっていきます。

 

そして一週間経った頃には、痛くて座ることもできないほどになってしまいました。

 

そんな状態で痛みに耐え、2、3日間生活していたのですが、やがてできものは自然に破裂し、大量の血膿が出てしぼんでいきました。

 

破裂するとあら不思議。全然痛くなくなり、元通りの健康な状態になりました。

 

そこで、あろうことか、病院に行くのは怖いですし、肛門科に行くなんて恥ずかしいので、当時若かった私はしばらく様子を見ることにしたのです。

 

そしてそのまま、破裂した傷口は何事もなく回復し、9年ほど放置しました。

 

最初の破裂から9年後、再び膿が溜まり出す

初診から9年が経ち、平凡な生活を送っていました。

 

そんなある日、肛門周辺に再び違和感を感じました。

 

「まさか・・・」

 

そう、そのまさかだったのです。

 

9年の時を経て、再発してしまったのです。

 

このときはさすがに我慢ができず、すぐに肛門科に行きました。

 

自分でも怖くなってしまったのです。

 

そして私は、根治手術を受けることを決意したのです。

 

根治手術するためにまず肝炎とHIVの検査を

病院に行って痔ろうと診断されても、すぐに手術できるわけはありません。

 

痔ろうの根治手術は管のある部分をメスで切り取ります。

 

つまり、肉を切り取るのであり、手術中も入院生活においても、出血が多い病気です。

 

ですので、まずは肝炎やHIVの検査(血液検査)をする必要があります。

 

私は三日ほどで血液検査の結果が出て、肝炎とHIVは陰性ということで、手術の日程を組むことができました。

 

※肝炎やHIVにかかっていても手術はできますが、感染防止のために他の患者と隔離されます。

 

手術+入院の期間

通常、手術と入院期間併せて2週間かかります。

 

手術は、簡単な手術であれば15〜20分で終わり、複雑化した痔ろうの場合は30分〜1時間で終わります。

 

ただ、痔ろうは手術よりも、手術後のケアが大変です。

 

お尻は体重がかかる場所だし、汚物も出るので、慎重な傷口のケアが必要だからです。

 

私は2週間入院しました。

 

有名な病院だったので患者数も多く、手術日は診察から1か月後になってしまいました。

 

痔ろうはすぐに手術しなければならない病気ではないので、診察から一年後に手術する人なんかもいるみたいです。

 

入院期間がわりと長いため、みんな仕事の休みを調整し、手術および入院に挑みます。

 

手術前

手術の二日前から下剤を飲むように言われました。

 

更に、手術当日はものが食べられず、手術の数時間前に再度下剤を飲んで、お腹の中に何もない状態で手術に挑みます。

 

また朝から何も食べていないため、栄養をつけるために点滴を打ちます。

 

そして私は午後イチで名前を呼ばれ、緊張して手術室へと向かいました。

 

手術

痔ろう手術の麻酔は下半身麻酔です。

 

麻酔専門の麻酔師さんにやってもらいました。

 

おそらく脊髄だと思うのですが、背中に注射を打たれます。

 

その後、数分ですぐに下半身の感覚がなくなっていきます。

 

「これが麻酔かぁ」と感動しているうちに、お母さんが赤ちゃんを産むときみたいにM字開脚させられて、足を固定されます。

 

手術中はアイマスクをするので手術の様子を直接見ることはできません。

 

しかし、意識はしっかりあるのでとても緊張します。

 

でも大丈夫。心配しないでください。

 

当然ですが、麻酔が効いてるので全然痛くなかったです。

 

私の場合は複雑化していなかったので、15~20分ほどで終わりました。

 

複雑痔ろうの人は1時間を超える人もいるそうですが、それは珍しいパターンです。

 

手術後は「もう終わったの?」といった感じでした。

 

手術後の生活

痔は、手術よりも手術後が大変と言われており、痔ろうも例外ではありません。

 

実際、私の手術後も大変で、毎日痛みと戦い、消毒など傷口のケアには最新の注意を払いました。

 

以下で、手術後の生活について、時系列にご説明いたします。

 

手術後(手術当日)

手術後は下半身が動かないため、移動ベッドに乗せられて病室まで運ばれました。

 

また、手術当日は一日中点滴をしていたのを覚えています。

 

そして4時間ほどで麻酔が切れ、やっと一人で立てるようになります。

 

ちなみに、麻酔後はおしっこがしたくても全然出なくなります。

 

私の場合は3時間ほどおしっこがしたいけどできませんでした。

 

手術後(入院生活1日目~5日目)

手術後は麻酔の関係か、全然痛みがなかったのですが、唯一便をする時だけ激痛が走りました。

 

消化のいい食事が毎日提供され、便は柔らかいのですが、めちゃめちゃ痛かったです。

 

また、長時間座ってお尻に重力をかけてしまうと出血するので、ベッドに横になる必要があります。

 

一日中、小説を読んだりスマホをいじったりしていました。

 

手術後(6日目~10日目ごろ)

このころから、安静にしていても激痛が走るようになります。

 

病院からは痛み止めの薬(ロキソニン)が支給されていたのですが、それでも超痛いです。

 

傷口がジーンジーンとする鈍いけど力強い痛みが一日中続きます。

 

ここでやっと私は二週間入院する理由が分かりました。

 

そうです、手術して退院しても、痛みと出血が続くため、普通に生活できないのです。

 

手術後(11日目~13日目)

11日目をすぎると、傷口はだいぶ良くなりました。

 

しかし、長時間椅子に座ったりちょっと動くと、また痛くなってしまいます。

 

この時期はまだまだ安静にしておく必要がありました。

 

退院日(14日目)

ほとんど痛みがなく、出血も減っていました。

 

ただ、仕事は17日目からにしてくださいと言われました。

 

最後に、痛み止め薬とボラギノールのような座薬をもらって退院です。

 

それにしても入院生活って暇ですね。

 

もう二度と入院なんてしたくないと思いました。

 

退院後

退院後は、最初は一週間後、その後は隔週で通院しました。

 

回復の経過はずっと良好で、私の術後はかなり順調でした。

 

ただ、退院後にしてはいけないことリストというものがあって、それが以下の三つでした。

 

①辛い物を食べない

②飲酒をしない

③激しい運動をしない

 

他、タバコや性行為、お風呂はOKと言われました。

 

なお、中には体を動かす仕事をしている人もいるので、大出血をして病院に戻ってくる人もいるそうです。

 

ですから、痔って手術後が大変な病気なんだなとつくづく思いました。

 

病院選び

病院選びは非常に大切なことです。

 

医師の腕次第で、治療の経過がだいぶ変わってしまいます。

 

私からできできるアイデアとしては、ネットなどで評判のいい病院を調べ、できれば自宅から遠くても、県内で一番有名な肛門科の専門病院を選びましょう。

 

私もちょっと遠かったですが、自宅から電車で一時間半の、評判のいい病院を選びました。

 

間違っても、自宅から近いという理由だけで、近所の適当な病院を選ばないことです。

 

まとめ

・痔ろうの原因はストレス、睡眠不足、疲労、下痢などと言われているけど、本当のところは医者も分かっていない。

 

・予防方法は、ストレスをためすぎない、睡眠をとる、休む、下痢をしない、酒を飲みすぎない、等がある。

 

・痔ろうは膿が出てしまえば痛くなくなる。

 

・よって、破裂後は放置してしまいがち。

 

・何年も放置すると痔ろうの管が複雑化し、手術後の治りが遅くなる。

 

・運の悪い人は痔ろう癌になる。

 

・だから早めに肛門科に行くことをおすすめします。

 

・手術は全然痛くない。

 

・痔ろうは手術後の治療生活が大変。二週間は痛いし、入院生活も退屈。

 

・退院後に激しい運動をすると、再度出血して再入院する人もいる。

 

・手術後一か月も経つと、元通りの生活ができるようになる。

 

とにかく、早めに根治手術に行こう!

 

以上です。

 

 

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